【米国輸出向け】UL電線の選定ガイド:なぜ必要?ListingとRecognitionの違いとは
アメリカ(米国)へ製品を出荷する際には、UL規格認証電線を選択する必要があります。本記事では、米国でUL認証電線が求められる理由や、認証の種類(ListingとRecognition)の違い、代表的な電線の型式について分かりやすく解説します。
米国でなぜUL規格認証電線が必要なのか?
UL認証自体は任意です。しかし、基本的に米国では以下の規格にリストされている電線(UL規格認証電線)の使用要求があります。
- NFPA70(NEC):米国における建築物の電気工事基準です。
- NFPA79:米国における産業用機械の電気・電子機器に適応される規格です。
米国では、NFPA70を法律で義務付けている州が多く存在します。また、相互関係にあるNFPA79においても同様のことが言えます。そのため、実質的にUL規格認証電線が必要とされているのです。なお、州によってNFPA70(NEC)の適用年度版は異なっています。

UL規格およびUL認証電線とは?
「UL(Underwriters Laboratories Inc.)」は、アメリカで最も知名度の高い安全規格開発機関及び製品試験・認証機関です。「UL規格」とは、このULが策定した安全規格を指します。
UL規格認証電線には、以下のような特徴と決まりがあります。
- UL規格に適合していると認証された製品です。
- ULマークの表示が義務付けられています。
- UL認証は、「Listing(リスティング)」と「Recognition(レコグニション)」の2種類があり、それぞれマークが異なります。
Listing(リスティング)認証とは
Listingは「最終製品に対する認証」です。NFPA70(NEC)やNFPA79にリストされている電線が該当します。

主な型式と用途は以下の通りです。
| 用途 | 主な型式 |
|---|---|
| 機械の内部配線用 | MTW |
| トレイ配線用 | TC, TC-ER |
| 機械の内部配線用信号線 | CM |
| Class2, Class3回路用 | CL2, CL3 |
| 電力用 | SJTO, STO 等 |
Recognition(レコグニション)認証とは
Recognitionは「製品に組み込まれる電線に対する認証」です。UL独自規格であるUL 758(AWM)で認証取得した電線がこれにあたり、具体的な構造は「Style page」として登録される仕組みになっています。

主なStyle pageの例は以下の通りです。
- Style 1015
- Style 1017
- Style 2464
- Style 2586 等
UL規格認証電線の代表例:「MTW」とは?
機械の内部配線などに使用される代表的な型式「MTW」の仕様一例をご紹介します。(※記載情報は一例ですので、詳細はUL1063をご確認ください)
| 規格 | UL 1063 適合 型式:MTW NFPA70 (NEC)米国電気工事基準 対応 NFPA79 産業機械電気規格 対応 |
|---|---|
| 用途 | 制御盤の盤内配線, 産業機械の設備配線, 電気機器間の配線 等 |
| 構造 | 絶縁電線(単線・単芯) または ケーブル(多芯) |
| 導体材質 | 銅 |
| 定格電圧 | 600V |
| 絶縁材質 | PVC |
| 定格温度 | 90℃ dry location 60℃ wet location |
| シース材質 | PVC |
印字の例:(UL) E******* MTW 600V ●●AWG ・・・
まとめ:電線選定でお困りの方へ
米国へ製品を出荷する際には、UL規格認証電線を選択する必要があります。
日合通信電線株式会社の技術部では、目的に合った電線選定についてのご提案等も行っております。
お気軽にご相談ください。

