UL AWM 2464と2586の違いとは?UL758規格における電線の選び方

2026.08.20 お役立ち情報

UL規格に適合している電線を探していると、「2464」や「2586」などの数字をよく目にします。
結論からお伝えすると、これらはUL758規格において規定された「AWMスタイル番号」であり、2464と2586の主な違いは「定格電圧」と「定格温度」です。
具体的には、2464が「300V・80℃」であるのに対し、2586は「600V・105℃」という違いがあります。

本記事では、電線の開発・海外規格認証に携わる技術者が、このスタイル番号の基本や、誤解されやすい正しい呼称(「UL2586」という略称の注意点)について分かりやすく解説します。

UL AWMの「2464」や「2586」とは?(スタイル番号の基礎知識)

2464や2586などの数字は、UL758の規格においてUL Solutionsが独自に規定した「AWM(Appliance Wiring Material)スタイル番号」を指します。

  • 単芯の絶縁電線: 1007や1015など
  • 多芯のケーブルタイプ(絶縁電線を撚り合わせてジャケットを被せたもの): 2464、2586など

このスタイル番号を規定・認証できる機関はUL Solutionsのみです。そのため、該当製品にはレコグニションマークとともに、2464や2586といったAWMスタイル番号が印字されています。

AWMスタイル番号

認証機関についての補足

スタイル番号自体の規定はUL Solutionsのみが行いますが、UL758規格の製品認証自体はUL Solutionsに限られません。CSA、ETL、TÜVなど、OSHA(米国労働安全衛生局)に認められたNRTL(国家承認試験機関)であれば認証を取得することが可能です。

UL AWM 2464と2586の主な違い(比較表)

前述の通り、この2つのスタイル番号の主な違いは定格電圧と定格温度にあります。仕様を以下の表にまとめました。

スタイル番号 定格電圧 定格温度 難燃定格 主な使用用途
UL758 AWM 2464 300V 80℃ ケーブルフレイム 機器内配線、または機器外部配線
UL758 AWM 2586 600V 105℃ ケーブルフレイム 機器内配線、または機器外部配線

正しい呼称の注意点:「UL2586」は誤り?

現場では一般的に「UL2464」「UL2586」と略して呼ばれることもありますが、この表現には注意が必要です。
規格番号であるUL758、UL1063、UL1277などと混同されるケースがあります。例えば、実際の「UL2586」という規格は「ホースノズルバルブの規格」を指してしまいます。
誤解を避けるためには、「UL758 AWM 2586」と正確に呼称することが重要です。

UL AWM番号の検索方法

現在、UL AWM番号は約8,000種以上存在します。
定格が同じスタイル番号も存在しますが、どの番号で認定されているケーブルでも、レコグニションマークが付与されたUL758のAWM製品となります。
番号ごとの詳細な規定(絶縁材質、ジャケット厚、導体サイズ、定格温度・電圧など)や、どの電線メーカーがどのスタイル番号を取得しているかは、UL Solutionsが運営している「UL Product iQ®」で検索・確認することが可能です(※閲覧にはユーザー登録が必要です)。

UL規格電線のカスタム設計・ご相談なら日合通信電線へ

日合通信電線では、UL758 AWMのスタイル番号を現在221種類認証取得しております。
製品ラインナップにないスタイル番号であっても、条件が合えば用途に合わせたカスタム品の設計が可能です。電線の選定や開発でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

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著者情報

著者

技術部 A

愛媛県生まれで奈良住まいの40代、趣味はランニングと食べることが大好きな技術部員です。
電線の絶縁体やシースなど構成材料の開発や選定、海外規格の認証など新製品開発に携わっています。
単なる電気を運ぶ電線ですが、常に進化しつづける機器の要求に応えていくことにやりがいを感じています。

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