UL AWM 2464と2586の違いとは?UL758規格における電線の選び方
UL規格に適合している電線を探していると、「2464」や「2586」などの数字をよく目にします。
結論からお伝えすると、これらはUL758規格において規定された「AWMスタイル番号」であり、2464と2586の主な違いは「定格電圧」と「定格温度」です。
具体的には、2464が「300V・80℃」であるのに対し、2586は「600V・105℃」という違いがあります。
本記事では、電線の開発・海外規格認証に携わる技術者が、このスタイル番号の基本や、誤解されやすい正しい呼称(「UL2586」という略称の注意点)について分かりやすく解説します。
UL AWMの「2464」や「2586」とは?(スタイル番号の基礎知識)
2464や2586などの数字は、UL758の規格においてUL Solutionsが独自に規定した「AWM(Appliance Wiring Material)スタイル番号」を指します。
- 単芯の絶縁電線: 1007や1015など
- 多芯のケーブルタイプ(絶縁電線を撚り合わせてジャケットを被せたもの): 2464、2586など
このスタイル番号を規定・認証できる機関はUL Solutionsのみです。そのため、該当製品にはレコグニションマークとともに、2464や2586といったAWMスタイル番号が印字されています。

認証機関についての補足
スタイル番号自体の規定はUL Solutionsのみが行いますが、UL758規格の製品認証自体はUL Solutionsに限られません。CSA、ETL、TÜVなど、OSHA(米国労働安全衛生局)に認められたNRTL(国家承認試験機関)であれば認証を取得することが可能です。
UL AWM 2464と2586の主な違い(比較表)
前述の通り、この2つのスタイル番号の主な違いは定格電圧と定格温度にあります。仕様を以下の表にまとめました。
| スタイル番号 | 定格電圧 | 定格温度 | 難燃定格 | 主な使用用途 |
|---|---|---|---|---|
| UL758 AWM 2464 | 300V | 80℃ | ケーブルフレイム | 機器内配線、または機器外部配線 |
| UL758 AWM 2586 | 600V | 105℃ | ケーブルフレイム | 機器内配線、または機器外部配線 |
正しい呼称の注意点:「UL2586」は誤り?
現場では一般的に「UL2464」「UL2586」と略して呼ばれることもありますが、この表現には注意が必要です。
規格番号であるUL758、UL1063、UL1277などと混同されるケースがあります。例えば、実際の「UL2586」という規格は「ホースノズルバルブの規格」を指してしまいます。
誤解を避けるためには、「UL758 AWM 2586」と正確に呼称することが重要です。
UL AWM番号の検索方法
現在、UL AWM番号は約8,000種以上存在します。
定格が同じスタイル番号も存在しますが、どの番号で認定されているケーブルでも、レコグニションマークが付与されたUL758のAWM製品となります。
番号ごとの詳細な規定(絶縁材質、ジャケット厚、導体サイズ、定格温度・電圧など)や、どの電線メーカーがどのスタイル番号を取得しているかは、UL Solutionsが運営している「UL Product iQ®」で検索・確認することが可能です(※閲覧にはユーザー登録が必要です)。
UL規格電線のカスタム設計・ご相談なら日合通信電線へ
日合通信電線では、UL758 AWMのスタイル番号を現在221種類認証取得しております。
製品ラインナップにないスタイル番号であっても、条件が合えば用途に合わせたカスタム品の設計が可能です。電線の選定や開発でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

