【中国の製品認証】CCC認証とCQC認証の違いとは?電線・ケーブルの対象規格も解説
中国への製品輸出において必ず押さえておくべきは、「CCC強制認証」と「CQC任意認証」です。 この2つの違いは、対象製品においてCCCは「取得必須の法的義務」、CQCは「任意だがスムーズな通関と信頼性向上に不可欠な手段」となります。
この記事では、中国輸出の成功に欠かせないこれら2つの認証制度の基礎知識と、それぞれの具体的な対象製品・規格について解説します。
中国の製品認証制度の概要
中国の製品認証において、中心的な役割を果たすのがCQC(中国品質認証センター)です。
CQC(中国品質認証センター)とは
CQCとは、「China Quality Certification Center」の略称で、CCC強制認証やCQC任意認証等の認証業務を行う中国最大の認証機関です。
CQCの評価を受けた製品を中国に輸出することで、以下のメリットがあります。
- 製品の品質・安全性の保証
- 中国国内の法律や規制を遵守しているという信頼性の向上
CCC強制認証(3C認証)とは
CCC強制認証(China Compulsory Certification)は、一般的に「3C認証」や「中国安全強制認証制度」とも呼ばれています。
その名の通り「強制」力のある認証制度であり、対象製品リスト(強制製品認証目録)に含まれる製品を中国へ輸出・販売する場合、認証の取得と「CCCマーク」の表示が義務付けられています。
対象製品は、中国国家市場監督管理総局が公布する「強制製品認証目録」に記載されています。この目録は不定期に更新されるため、必ず中国国家市場監督管理総局のホームページで最新情報を確認する必要があります。
CCC認証の対象となる電線・ケーブルの例
以下は、CCC強制認証が必要となる製品の一例です。
| 製品カテゴリ | 製品の種類 | 適用規格(GB規格) |
|---|---|---|
| 電線・ケーブル | 定格電圧450/750V及び450/750V以下の塩化ビニル絶縁電線・ケーブル | GB/T 5023.1 GB/T 5023.3 GB/T 5023.7 等 |
※「強制製品認証目録」一部抜粋
つまり、GB/T 5023シリーズに適合した公称電圧36V以上で使用されるPVC電線は、強制認証の対象品の1つです。 これらを中国へ輸出する場合は、CQC(中国品質認証センター)によるCCC強制認証を取得し、製品にCCC強制認証マークを表示しなければなりません。
※上記は一例であり、弊社の見解です。詳細は必ず最新の「強制製品認証目録」をご確認ください。
CCC強制認証マーク
認証を取得した製品には、以下のマークを表示します。

CQC任意認証とは
CQC任意認証は、CQC(中国品質認証センター)が実施する任意の安全認証サービスです。 CCC強制認証とは異なり、取得は義務ではありません。しかし、CQCの厳正な審査に合格した製品として、「CQCマーク」を表示することができます。
あえて任意認証を取得することには、輸出実務上で大きなメリットがあります。
- 信頼性の証明:CQCの審査に合格した信頼性の高い製品(電線等)であることを明確にできる。
- 通関の円滑化:中国税関での検査や通関手続きをスムーズに行える可能性が高まる。
CQC認証の対象となる電線・ケーブルの例
CQC任意認証では、様々な用途向けの電線規格が存在し、幅広い構造の電線に対応しています。 対象製品の詳細は、CQCのホームページで確認できます。
| 製品カテゴリ | 製品の種類 | 適用規格 |
|---|---|---|
| 電線・ケーブル | 定格電圧1kV〜35kVの押出絶縁電力ケーブル | GB/T 12706.1 |
| 定格電圧450/750V以下のPVC絶縁ナイロン被覆ワイヤおよびケーブル | JB/T 10261 | |
| 電気・電子機器用接続ケーブル | GB/T 38296 |
CQC任意認証マーク
適合した製品には、以下のマークが表示されます。

まとめ:中国輸出における認証の重要性
中国へ製品を輸出する際、現地の税関で滞りなく通過できるかどうかは、ビジネスのスピードに関わる非常に重要なポイントです。 製品カテゴリーに合わせて、CCC(強制)またはCQC(任意)の適切な認証を取得しておくことが、トラブル回避と信頼獲得への近道となります。
弊社では、CCC強制認証およびCQC任意認証の適合製品に関するご相談や、税関で要求される認定書に関するサポートを行っております。 中国向けの電線・ケーブル輸出でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

